時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

イランに利用される鳩山元首相

 民主党からの中止要請にも拘わらず、鳩山元首相は、イランへと旅立ってゆきました。昨日は、イランのサレヒ外相と会談したとも報じられています。

 民主党のみならず、自民党、さらには、アメリカのルース駐日大使からも苦言が寄せられたそうです。おそらく、鳩山氏側からアプローチしたのでしょうが、このイラン訪問、イラン側が協力しない限り、実現しなかったのではないかと思うのです。つまり、日本国の側が止めようとしても、鳩山氏とイラン側との間では何らかの合意が成立しており、鳩山氏は、イラン側との約束を重んじ、日本国側の反対を振り切って、かの地に向かったことになります。一方、イラン側は、鳩山氏の訪問の申し出を、僅かでも自国に有利な方向に国際世論を動かすチャンスと捉えたのでしょう。

 1994年の米朝合意でも、カーター元大統領の訪朝と妥協が、後の後まで禍根を残し、今日に至っても北朝鮮の核開発問題は解決していません。鳩山元首相は、イランに対して、カーター元大統領の役回りを演じるのではないかと心配になるのです(もっとも、カーター元大統領は、政府のお墨付きの下で訪朝したのですが…)。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>