時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中韓の非難回避術-”お前もした”と”お前がした”

 中国や韓国では、自らが批判を受けるべき行為を行った場合、すかさず、相手に対してオウム返しをする風習があるそうです。”お前もした”と…。

 ”お前もした”とする弁明は、一般的には、卑怯な言い訳とされています。何故ならば、自らの罪を棚に上げ、相手の批判を封じるための手法であるからです。つまり、この弁明は、自らの罪と相手の罪との帳消しを狙うものであり、罪そのものが消えるわけではありません。日本国の場合には、卑怯な言い訳とする認識が社会一般に深く根付いているため、この手法は積極的には歓迎されません。結果として、”南京大虐殺説”や”慰安婦強制連行説”についても、中国や韓国の過去の非道な行為を以って反論することは、相手と同じレベルに堕すとして批判する声も少なくはないのですが、一方的な誣告的な批判はあまりに理不尽です。しかも、良く考えてもみますと、中韓の主張は、政治的に脚色され、針小棒大に誇大化されるに留まらず、全くのフィクションも混じっていますので、対日批判の場合には、中韓の側から、一方的に”お前がした”と名指しで糾弾されているのです。

 それでは、何故、中国や韓国は、このような奇妙な行動をとるのでしょうか。この現象の原因を推測してみますと、中韓こそ、過去において日本国を含む国際社会から糾弾されるべき罪を犯したとする自覚があるからなのではないか、とする推論に行き着きます。先手を打っての”お前がした”は、その実、”お前もした”の先取りであり、虚偽であってもオウム返しの反論術で批判を封じようとした結果なのではないかと考えられるのです。となりますと、これらの諸国の罪を明らかにすることこそ、実のところ、歴史の歪曲を正すことに繋がるのではないかと思うのです。

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