時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

韓国の防空識別圏拡大は日本国に対する瀬戸際作戦

 中国を庇うかのように、自国の防空識別圏を拡大させた韓国。この拡張決定によって、韓国は、またもや日本国に対して瀬戸際作戦を仕掛けてきたようです。

 韓国の手法とは、常々、相手国が動けない状況を見計らって、自国の利益の拡大に走るというものです。竹島の不法占拠もまた、日本国憲法第9条によって、自衛隊が本格的に創設されていない時期を狙って実行に移されました。今般の韓国による空域拡張を見ましても、中国による一方的な防空識別圏の設定並びに”領空化”の宣言を受けて高まった緊張を抑えるために、日韓両国とも行動の自制が求められている時期に行われております。韓国は、この要請に誠実に応えるどころか、日本国の自制を横目で見ながら、自国の防空識別圏拡大のチャンスとして利用したのです。こうした瀬戸際作戦は、北朝鮮も常套手段としてきましたが、相手国からは、国家としての信頼性や弱みに付け込んだ極めて不誠実で卑怯な作戦と見なされます。日本国としましても、竹島上空に防空識別圏を拡大するという対抗策がありますが、この対抗策をとると、日本国が緊張を高めたとして、国際的な批判を浴びるというジレンマがあります。

 竹島は、韓国によって不法占拠されているとはいえ、国際法上、紛れもない日本国の領土ですので、防空識別圏を拡大することに問題はありません。日韓間の偶発的な衝突も、竹島の上空は日本国の領空ですので、識別圏の設定に関係なく、常にあり得ることです。NSCも発足したのですから、韓国の瀬戸際作戦を封じ、圧力をかけるという意味においても、日本国政府もまた、竹島上空への防空識別圏の拡張を含め、何らかの対抗策を立案すべきと思うのです。

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