時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

上意下達の秘密組織が破壊力を持つ理由

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。太平天国的・共産主義的な軍隊的で狂信的な組織が、国際秩序や社会秩序を破壊するだけのパワーを持ってしまう理由は、世界史上とかく拡張拡大して帝国を築いた国々には、共通して‘密集戦法’とも称すべき戦法が採っていたという特徴があるにおいて、推測することができるかもしれません。
 
紀元前3世紀のアレクサンダー大王によって大帝国を築いたマケドニアは、フランクスと呼ばれた兵士を方形に密集させ、敵陣に突入させるという戦法で勝利し、かくも広大なる帝国を築きました。ローマ帝国も、やはりエトルリア起源の密集部隊を組む戦法で、ローマ帝国を築きました。そして、モンゴルも、密集騎馬軍団を組織することで、モンゴル帝国を築いた、と言うことができます。
 
兵士を密集させ、上意下達の一糸乱れぬような行動を採らせる戦法は、確かに効果があり、今日でも、特に、独裁国が、軍事パレードで兵士たちに一糸乱れぬ行進を行わせることで、その軍事力を、誇示する傾向にあることに示されているでしょう。
 
すなわち、全体の中で、ある少数の人々のみが、上意下達の軍隊的で狂信的、そして情報管理において閉鎖性のある強固な組織をつくりますと、破壊力を持ち、全体を支配することが可能となるのです。このような組織力は、過去においては主に軍事においてそのパワーを発揮することになったのですが、今日では、軍事部門のみでは世界制覇が不可能であることは、国境が画定されていることにおいて明らかです。
 
そこで、今日の世界支配志向勢力は、同様の戦術を、軍事ではなく社会一般において行うことにおいて、世界制覇を目指していると推測することができます。世界支配志向勢力は、軍隊的で狂信的な組織(フリーメイソン共産党創価学会統一教会…を含む)のメンバーを、世界各国の中枢に配置しており、上意下達のもと、その強固で閉鎖性のある組織力をもって、既存の国際秩序や社会秩序を破壊させ、世界支配を狙っていると考えることができるのです。

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(続く)