時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

イエズス会の世界支配には用心が必要

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。フランシスコ・ザビエルの問題は、日本におけるザビエルの布教活動には、いわば裏の側面があった点からも指摘することができます。
 
ザビエルは、中国で亡くなり、その遺体はポルトガルリスボンに運ばれます。その後、右腕下膊は、1614年にローマのイエズス会総長、クラウディオ・アクアヴィーヴァ(1581-1615年)の命令で切断されることになります。右腕の切断は、イスラム教では、窃盗を働いた人物に対して行われる刑罰である点は、注目されます。
 
イエズス会が、隠れイスラム教である可能性につきましては、本年1月18日付本ブログにて指摘いたしました。イエズス会創始者であるイグナティウス・ロヨラとザビエルは、ともにイベリア半島バスクの出身です。7世紀よりイベリア半島(現在スペインとポルトガル)には、後ウマイヤ朝などのイスラム教国が建国され、イスラムの世界となっておりました。レコンキスタによって最後のイスラム教国の首都ゴルドバが陥落し、イベリア半島キリスト教国となるのは、西暦1542年となってからです。このことから、イベリア半島には、隠れイスラム教徒が多かったと考えることができるのです。従いまして、イエズス会によるザビエルの右腕の切断は、ザビエルが”窃盗犯”と認識された可能性を示しているのです。
 
この時本人の死後50年以上経過しているにも係わらずその右腕からは鮮血がほとばしり出たとされ、これをもって「奇跡」として、ザビエルは列聖されることになるのですが、イエズス会の日本での活動につきましては、武器の密売や、日本人女性は色が白いことからホワイト・スレーブとして海外に売りさばいたなど、とかく多くの悪評があります。加えて、窃盗を働いていた可能性は、ルイス・フロイスの書簡に、本能寺の変が起こった際に、イエズス会士たちは、日本人から『あなたたちは、本当は泥棒であったのですね』という趣旨の指摘を受けたと記されていることからも、窺うことができます。
 
 ローマ提督・ポンティウス・ピラトは、イエス・キリスト磔刑から救うために、「イエス・キリストと泥棒のどちらを生かすか」とユダヤの民衆に問いかけます。当然、ユダヤの民衆は、イエスを生かすよう求めるであろうと予測してのことであったのですが、ユダヤの民衆は、泥棒を生かすようと、ピラトに求めるのです(恐らく、ユダヤの民衆はヘロデ・アンティパスが送り込んでいたイドメア人の‘さくら’)。
 
このことに示されますように、キリスト教は、反窃盗の宗教です。歴代イエズス会の総長のなかで、クラウディオ・アクアヴィーヴァは、反窃盗の意識を持っており、ザビエルの墓を暴き、右腕を切断したのかもしれませんが、イエズス会には親窃盗・アンチ・キリストの側面があるのです。
 
イエズス会は、世界支配志向勢力の一角を担い、現ローマ法王が初めてのイエズス会出身の法王でありますように、現在でも世界情勢に大きな影響を与えております。おそらくは、世界支配を狙っていると推測することができます。世界支配志向勢力によって世界が支配されてしまいますと、‘泥棒天国’となってしまいますので、世界支配志向勢力に対しましては、抵抗してゆかねばならない、ということになるでしょう。
 
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(続く)