時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

英王室を通した退廃文化の拡大の危機

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。英王室は、もはや英国民の伝統文化ではなく、イルミナティーが、その思想を世界大に具現化、拡大するための舞台装置となっている可能性を昨日指摘いたしました。米国聖公会と一夫多妻主義のモルモン教との密接な繋がりは、イルミナティーのカルト的特徴の一つである”隠れた一夫多妻主義”が、英王室を通して拡大する可能性を示唆しているかもしれません。
 
所謂「黒いユダヤ人」の歴史的な発生原因は、一世紀以降、バビロニアの‘ユダヤ人コミュニティー’において成立した『旧約聖書』の解釈である「タルムードTalmud」の影響によって、嫡妻からの子の他に、商業活動において赴いた土地の女性や奴隷女性などとの間に多くの子を儲けたことにあります。すなわち、事実上の一夫多妻によって、「黒いユダヤ人」の国際組織が形成されてきたことから、イルミナティーには、一夫多妻主義であるという特徴があるのです。
 
イルミナティーの一夫多妻主義は、1)一夫一婦制のキリスト教精神に基礎を置くフリーメイソンの仮面を被っていること、2)イスラム教の影響を受けて、イスラム諸国のハーレムを是としていること(男性至上主義)、3)今日、イルミナティーが展開している諸国の多くにおいて、重婚が禁止されていることから、法律に則って嫡妻を立て、その他に多くの女性を‘妻’とするという方法を採っていることによって成り立っていると推測することができます。すなわち、”隠れた一夫多妻主義”なのです。
 
この点から、英国ヘンリー王子とメーガン・マークル氏との結婚式のスピーチを執り行ったのが、米国聖公会のトップ、総裁主教である黒人牧師のブルースカリー氏であったことは、イルミナティーの”隠れた一夫多妻主義”と英王室との関連を示唆していると言うことができるかもしれません(カリー氏が、スピーチで触れたキング牧師も、事実上、一夫多妻主義であったそうです)。歴史的に見て、英王室にも一夫多妻主義の傾向があり、その典型が、ジョージ4 George IV1762812日 – 1830626日)と言えます。
 
その様子をWikipedia(日本語版)から引用いたしますと、以下のようになります。

「ジョージの愛人は数多くいた。女優のメアリー・ロビンソンがそのうちの1人で、彼女はジョージとの間の手紙を新聞に売ると脅して年金を勝ち得た。ほかには医者と離婚したグレース・エリオットやジャージー伯爵夫人フランセス・ヴィリアーズもジョージの愛人だった。晩年には貴族と結婚していたハートフォード侯爵夫人イザベラ・イングラムシーモアコンウェイとコニンガム夫人エリザベス・コニンガムを愛人とした。ジョージの庶子に関しては、いくつかの噂があった。フィッツハーバートとの間にはジェームズ・オード(James Ord1786年生)という息子をもうけた、という噂があった。オードはアメリカに移り、イエズス会士となった。ジョージは国王に即位した後、ある友人に西インドで海軍士官をしている息子がいると打ち明けた。この息子の正体は第5代バルカレス伯爵の娘でソングライターのアン・バーナードとジョージの間の息子とされるヘンリー・AF・ハーヴィ大佐(1786 - 1824年)と暫定的に同定された。それ以外の庶子には劇場の責任者の娘エリザ・クロールまたはフォックスEliza Crole/Foxとの間の息子ジョージ・シーモア・クロール少佐GeorgeSeymour Crole、酒場の主人の娘サラ・ブラウンSarah Brownとの間の息子ウィリアム・ハンプシャーWilliam Hampshire、フランス人女性のボーBeauとの間の息子チャールズ・"ボー"・キャンディCharles"Beau" Candyがいた。」
 
このような一夫多妻主義による放蕩と多くの妻と庶子の年金や養育費のため、ジョージⅣ世の負債は1795年には63万ポンド(現58,700,000ポンドと同等)まで膨れ上がり、借金のかたに、英王室がイルミナティーに乗っ取られる原因をつくったと考えることができます。
 
キリスト教会派の仮面を被りながら、実際には‘ユダヤ教’の教団である一夫多妻主義のカルト教団として、モルモン教と並んで、ユダヤの五芒星を標章としているブランチ・ダヴィディアンズBranch Davidiansが有名です。その教祖のディビッド・コレシュDavidKoreshは、一夫多妻主義によって15人もの子がありました。元の姓が、ハーウェルHowellであったのを、ペルシャのキュロス王に因んでコレシュに改めたのは、コレシュのハーレム主義の表れなのでしょう。

そのコレシュの嫡妻の名がレイチェルであることを踏まえますと、ヘンリー王子の妻の名がレイチェルであることが気にかかります。何かとメディアの注目を受け、関連記事が世界大に配信されている英王室を通して、世界は’隠れた一夫多妻主義’、退廃文化へと導かれる危険に直面していると言えるかもしれません。

 
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(続く)