時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

金正恩氏のSF発言の意味は何か

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。SF小説や映画から、イルミナティーの世界支配計画とは、人類に対して最後の審判を行う神(アフラ・マズダ)の側となることによって、神様(キリスト教の唯一絶対神)からの裁きを逃れるとともに、全世界を支配するという計画であることが、おぼろげながらも明らかとなってきたと言うことができます。
 
 このような計画の存在を踏まえますと、本年6月12日に開かれた朝鮮半島の非核化をめぐる米朝首脳会議の席で、金氏が「SFみたいだ」と発言したことには、どのような意味があると考えることができるでしょうか。
 
 北朝鮮イルミナティーとの関係につきましては、2018年2月12日付本ブログにて平昌冬季オリンピックの開会式のアトラクションとの関連で扱いました。会場の舞台に映し出された白頭山が、全世界に拡大してゆくことを表現した演出は、白頭山北朝鮮金日成の生誕の地とされていることに加えて、イルミナティーの創始者であるワイズ・ハウプトWeishauptが、「白頭」という意味であることを踏まえると、イルミナティーによる世界支配が表現されていると考えられるのです。
 
そして、アーサー・C.クラーク氏Arthur C. CLARKEが、『2061: Odyssey Three』(Harper Collions Publishers, p.29)』において、2061年の地球の状況として、「by 2060, even though the world had not been completely disarmed, ithad been effectively pacified, and the fifty remaining nuclear weapons were all under international control (2060年までに、世界は、完全には非武装化していなかったが、ある程度効果的に平和が保たれていた。そして、残っていた50個の核兵器は、国際管理下におかれていた)」と記述していることは注目されます。
 
現在、北朝鮮は、凡そ50個の核兵器保有しているとされていながら、米朝首脳会議の合意文書には、北朝鮮によるこれ以上の核兵器の開発については禁止していながら、これまでに製造した核兵器の廃棄の如何については、明言が無いという問題があります。その一方で、現在、国際社会では「核兵器禁止条約」という新たな条約が登場し、全世界の非核化計画が進行しております。仮に、この条約の目的が達成されますと、現行の核拡散防止条約によって現在核兵器保有が認められている国々において、すべての核兵器が廃棄されることになると同時に、同条約に加盟していない北朝鮮の50個の核兵器のみが残ることになります(オバマ前大統領が核兵器禁止条約を支持していることに示されるように、核保有国の政権のスタンスの如何によって、核保有国の核兵器がすべて廃棄される可能性はゼロではない)。「international control」が、イルミナティーによる「control(支配)」を含意している可能性は、残る50個の核兵器による‘脅し’によって世界が、イルミナティーによって支配されるという未来図を表現しているのかもしれないのです。
 
 核兵器禁止条約と北朝鮮の核問題によって導かれる世界の未来図は、まさに、SFの世界なのではないでしょうか。このように考えますと、金氏の発言の意図は、3つ考えられます。一つは、「イルミナティーの代理人である金氏は、イルミナティーの世界支配計画を踏まえて豪語した」、一つは、「金氏は、実は反イルミナティーであり、イルミナティー計画を暴露した」、そして、もう一つは、「思わず口走ってしまった」となるでしょう。読者の皆様は、いずれであると推理されますでしょうか。

 
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(続く)