時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ヒトラーがもたらした薬物による人類の動物化問題

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。昨日、本ブログにて、ヒトラーの演説は、催眠作用による集団ヒステリー、すなわち、人類の動物化現象をドイツ国民にもたらすことで、‘群れのボス猿’となったヒトラーの命令に従順に従う国民を形成させるヒトラーの作戦であった可能性を指摘いたしました。
 
こうした国民の動物化問題に関して、昨日の日経新聞の書評欄に掲載された『ヒトラーとドラッグ』(ノーマン・オーラ―著、白水社)という本の内容が興味を引きました。この本の書評によりますと、ヒトラーは、薬物とユダヤ人とを同悪として結びつけて排斥していたにもかかわらず、ヒトラー自身が覚醒剤「ペルビチン」を常用しており、ドイツ軍にもこれを常用させることで、大戦初期の快進撃を可能とさせたというのです。
 
通常、戦争におきましては、侵略軍側の兵士たちのメンタル面が問題となります。すなわち、侵略先におきまして、何ら落度の無い市民に銃口を向けねばならなくなることから、罪の意識に苛まれることになるからです。ヒトラーは、覚醒剤を兵士に投与することで、兵士達の良心・良識を失わせ、狂人化・動物化させることに成功し、緒戦において快進撃を続けることができたと言えるのでしょう。また、国民への催眠的演説や兵士達への薬物投与は、ヒトラーの真の目的、すなわち、イルミナティーの目的が、ドイツの壊滅であることをドイツ国民に悟らせないようにさせることを目的として、ドイツ国民の知的レベルを下げるためであったとも考えることができます。
 
こうした‘ユダヤ人’と同一視して薬物を排斥すると主張しながら、実は常用しているという表と裏のあるヒトラーの行動は、ヒトラーという人物そのものを象徴していると言えるかもしれません。すなわち、表として、反ユダヤ人(反黒いユダヤ人)主義者を装いながら、裏としてヒトラーこそ「黒いユダヤ人」であり、イルミナティー(ロスチャイルド家イエズス会・サスーン家を中心とした「黒いユダヤ人」の国際組織)のメンバーとして、ドイツの壊滅のために働いていたと推測することができるのです。
 
このように考えますと、第二次世界大戦の未曽有の悲劇は、薬物の恐ろしさをあますところなく示しております。薬物が、善悪の判断を失わせ、動物化をもたらすことを考えますと、今般のカナダにおける娯楽用薬物の解禁は、地球上の狂人の数を増加させるという点において、カナダ一ヶ国の問題ではないはずであり、やはり非難されてしかるべき政策なのではないでしょうか。第二次世界大戦は、一部の狂人によって起こされたと言われているのですから。

 
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(続く)