時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北方4島ロシア人ビザ発給の不思議な理由

 本日の新聞によりますと、外務省は、北方四島に住むロシア人に対して、サハリン経由を理由として入国ビザを発行すると伝えられております(本日付日経夕刊)。しかしながら、その理由を読んでみますと、どうにも納得できない点があるのです。

 ビザを発効した理由として、河村官房長官は、「会議に参加する4島側の代表が気象条件の理由で船舶で直接北海道を訪問することが難しくなった」と述べています。しかしながら、何故、経由地があれば、入国ビザを発給しなければならないのか、それ以上の説明はありませんでした。また、サハリン経由であればビザを発行するとなりますと、日本国がサハリンのロシア領有を認めたことにもなりかねません(サハリンの所属は未確定なはず・・・)。

 河村長官は、今回のビザ発給によって、日本国が、北方領土のロシア支配を認めたことにはならないと明言しておりますが、ロシア側が別の解釈をするとも限らず、首相のサハリン訪問と同様に、より慎重な対応が必要であったのではないか、と思うのです。

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