時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

普天間爆音訴訟と住民の移動の自由

 本日、普天間爆音訴訟の控訴審判決で、国の賠償責任を重く判断する一方で、飛行機の差し止め請求は却下するという判決が下されたそうです。この判決には、普天間基地移設問題にも関連して、議論すべき問題点があると思うのです。

 それは、住民に移動の自由がある場合、どこまで、国に賠償責任があるのか、という問題です。普天間基地辺野古への移設計画も、住民の騒音被害や事故の危険性に鑑みてのことでした。しかしながら、その一方で、普天間基地周辺の住宅地は、基地建設後にできたとの指摘もあります。住民が、自発的に基地周辺に移住し、しかも、基地経済で生計を維持している場合には、政府にとりわけ重い賠償責任があるのか、疑問なところなのです。

 普天間基地と基地周辺の住宅事情については、国民の多くが納得するよう、より詳細な調査と情報の開示が必要であると思うのです。

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