時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国の六カ国協議提案―油断は禁物

 昨日、中国政府が、5時半から北朝鮮に関する重大情報を発表すると通知したことで、一時、東アジアの緊張が高まりました。蓋を開けてみますと、重大情報とは、六カ国協議の開催提案であり、拍子抜けした方も少なくなかったはずです。

 それでは、何故、中国は、わざわざ鳴り物入りで重大情報の発表を宣伝したのでしょうか。おそらく、これは、北朝鮮に対する何らかのメッセージであったのかもしれません。何故ならば、以後、一切、北朝鮮からの公式の非難声明や脅しがなくなったからです。昨日までは、黄海での米韓の軍事演習を非難して、無慈悲な軍事的な攻撃をも厭わないと毒づいていたのですが・・・。(修正:本日、中国の新聞に、北朝鮮は、戦争の準備が整ったとの声明を発したと掲載されたそうです。)

 ただし、このメッセージが、北朝鮮の軍事行動を思いとどまらせたのか、それとも、時機を見ての容認のサインであったのかは分かりません。北朝鮮が軍事行動を起こすとしますと、演習が終わり、空母ジョージ・ワシントンが韓国を離れた時とも考えられますので、油断は禁物と思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>