時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ロシアにはチェルノブイリの回避と説明を

 福島第1原発の事故の対策として、日本国政府の承認の下で、先日、東電は、低濃度の放射能汚染水を海洋に放出しました。この措置については、ロシア政府から、放出を停止するように要請を受けているようです。

 ロシアは、チェルノブイリ事故の当事国なのですから、原子炉の状況のこれ以上の悪化が、如何なる惨事を引き起こすのか、直ぐに理解できるはずです。日本国政府は、この説明なくして、福島第1原発における汚染水放出の措置を正当化できないのではないかと思うのです。つまり、この措置を採らないことによって生じるリスクが、採ることによるリスクよりも遥かに上回ることを、根拠を示し、丁寧に説明しなければならないのです。

 もし、時間が許されれば、海洋放棄を事前に諸外国に知らせ、むしろ、放棄しなくても処分できる方法があるならば、提案を求めるべきでした(なければ、致し方ないと納得したはず・・・)。唐突に放出したからこそ、国の内外から非難を浴びることになってしまったのではないかと思うのです。

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