時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

那覇検察審査会―国民の良識こそ我が国の砦

 昨日、那覇検察審査会において、尖閣諸島沖の衝突事件に際して那覇地検が判断した起訴猶予処分に対し、那覇検察審査会は、「起訴相当」の議決を出したと報じられております。「強制起訴」に至るには、まだステップがありますが、検察審査会の「起訴相当」は、快挙であると思うのです。

 この事件は、一つ間違いますと、中国に対して”治外法権”を認めることになりかねませんでした。犯罪を行っても、中国人であれば起訴されないとなりますと、悪しき前例となりますし、我が国の尖閣諸島領有の立場をも弱める可能性さえあったのです。ビデオを国民に公開しなかったこともあり、当時の政府の判断に対する国民の不信と不満は、民主党政権の支持率低下に繋がりました。民主党政権は、我が国を守るつもりはないのかと・・・。

 今後、たとえ「強制起訴」となっても、現在、中国に在住している中国人船長を我が国の司法の場に連れてくることは難しいとも指摘されています。しかしながら、それでも、検察審査会で示された国民の良識は、我が国を守る砦となっていると思うのです。

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