時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

那覇検察審査会―中国に対する民主的制度という一手

 尖閣沖事件において、那覇地検起訴猶予の処分を行った中国漁船の船長。幸いにも、我が国には、検察審査会という制度が設けられており、検察の処分をもって、事件が幕引きとなるわけではありません。

 検察審査会とは、国民が検察権力に対してチェックを行うための機関であり、民主主義の原則を制度化したものです。本日、千葉県在住のジャーナリストの方が、那覇地検の処分について、検察審査会での審査を申請したと報じられています。いよいよ事件は、日本国民対中国政府とう構図に移行しそうなのです。そうして、検察審査会という民主的制度の存在は、中国国民に対して民主化のメリットをアピールする絶好のチャンスともなります。

 中国の司法制度の杜撰さは中国国民の不満要因ともなっており、この事件を契機に、中国国民が、民主化の利点に気付くことになれば、中国の一党独裁体制を内側から揺さぶることになります。中国漁船の船長の強制起訴に加えて、民主化を促す効果があるとしますと、検察審査会という一手は、妙策なのではないかと思うのです。

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