時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

選挙のたびに劣化する日本政治の行く末

 産経新聞の一面に掲載された世論調査によりますと、比例代表に限定してではあれ、次期総選挙における支持政党として、維新の会がトップに躍り出たそうです。期待度も62%と高く、小選挙区でも、雪崩を打つように、維新の会の候補者が当選する可能性もあります。この光景、まるで、3年前のフラッシュ・バックのようです。

 3年前の総選挙では、民主党政権が、国民の期待を担って颯爽と登場してきました。マスコミも”一度、民主党政権に政権を取ら、国家運営を任せてみよう”という機運を高め、政権交代に国民を誘導したのです。与党経験がないと言う新鮮さこそが、民主党政権の魅力でした。ところが、民主党政権が発足しますと、期待は一気に失望に変わり、今では、国民の大半が、民主党政権に愛想を尽かしています。この流れの中で、解散総選挙も現実味を帯びてきたのですが、先の政権交代で懲りたはずにも拘わらず、またもや、維新の会という、海のものとも山のものとも分からない政党が、政権与党の一角を占めそうなのです。新しい政党に期待をかけては裏切られてゆくという歴史は、再び、繰り返されるのでしょうか。

 維新の会が提示した”船中八策”やその他の政策綱領を見ますと、民主党に輪をかけるように、理念の先走りが見られますし、独裁志向は日本国に相応しいとは思えません。選挙のたびに劣化するとしますと、日本政治の行く末を案じずにはいられないのです。

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