時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

朴・河野会談は歴史捏造の舞台

 先日、韓国を訪問した河野洋平氏は、朴次期大統領と会見し、”歴史の直視”で意見の一致を見たと報じられています。しかも、その”歴史”とは、”日本国が軍事力で韓国の独立を奪った”というものなそうです。

 韓国の言う歴史は、事実としての歴史ではなく、歴史認識に過ぎないことはしばしば指摘されるところですが、事実ではないために、あちらこちらに、“認識”の綻びが生じます。例えば、”日本国が軍事力で韓国の独立を奪った”という見解は、日清戦争の結果、下関条約李氏朝鮮国を独立させたことを思い起こしますと、あべこべですらあります。日韓併合は、保護国化の後、大韓帝国皇帝からの申し入れを受ける形で、両国間の併合条約の締結を以って、平和裏になされたのですから。また、“軍事力”を取り上げるならば、当時の朝鮮半島が、ロシアの軍事的な脅威に晒されていたことこそ、歴史の事実として認めるべきです。韓国併合は、ロシアから朝鮮半島を防御するために、日本国内でも根強い反対論がありながら、伊藤博文の暗殺事件を機に否応なく実行されたのですから。当時の韓国が、充分な防衛力も、統治力も備えていなかったことが、韓国併合の最大の原因なのです。

 “歴史を直視”とは、歪められた歴史を認めてまで日本国を“悪徳国家”に仕立て上げることであるとしますと、河野洋平氏は、日本国の政治家ではありません。朴・河野会談こそ、日韓の政治家が歴史認識で一致したと見せかける、歴史捏造の舞台であったと思うのです。

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