時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

人口統計が示す朝鮮人女性20万人強制連行説の捏造

 日本軍によって、20万人もの朝鮮人女性が慰安婦として強制連行されたとする説は、韓国人団体が国際社会に宣伝したものですが、捏造に捏造が重なった虚像のようです。昨日は、帝国議会の史料から朝鮮半島では、徴用忌避や暴動が発生していたことから、強制連行説の信憑性が薄いことを論じましたが、本日は、人口統計から、この説の怪しさを明らかにしたいと思います。

 20万人という数字は、千田夏光氏が言い出したものであり、20万人の朝鮮人女性を強制連行し、その内の5から7万人が慰安婦となったと記述したことに始まるそうです。この記述が出発点となって、朝鮮人女性20万人慰安婦説やアジア全域20万人説など、もろもろの説が派生したようです。少なくとも韓国側は、相当数の被害者を主張していますが、仮に、慰安婦であれ、その他の労務であれ、朝鮮半島全域から若年の女性が大量に連行されたとしますと、この時期、朝鮮半島の人口は増加するはずはありません。ところが、人口統計によりますと、朝鮮半島の人口は、1940年10月1日の調査では、22.899.038人であったものが、戦争後期の1944年5月1日の調査では、25.917.881人と、約300万人ほど増加しているのです。一方、日本国の人口は、1940年に73.114.308人であり、1944年2月22日の調査では、73.456.141人と34万人ほどは増加はしております。しかしながら、この数値は、両者の人口比からしますと、人口増加率は、明らかに朝鮮半島の方が上回っていることを示しています。因みに、戦後の1945年11月1日の日本の人口調査では、71.998.104人と人口減少が見られます。

 戦争の後期となれば、兵站を維持することさえ困難となりましたので、調査が実施された1944年5月以降に、日本国政府が、戦地に”朝鮮人慰安婦”を大量に連行したとも考えられません。韓国政府は、一体、この数字を、どのように説明するのでしょうか。

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