時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本の報道の自由度ランキング61位-メディアの自主規制は?

 「国境なき記者団」の発表によりますと、今年の報道の自由ランキングでは、日本国は、昨年より2位順位を下げて61位となったそうです。秘密保護法の成立と関連付けて政権批判の材料としている向きもありますが、日本の報道の自由に関しては、むしろ、民間の報道機関の方が問題含みなのではないかと思うのです。

 報道の自由度とは、政府による検閲や情報統制のレベルを基準として評価されがちですが、マスメディアの担い手の殆どは民間ですので、政府とメディアの両者による報道の自由度を測らなければ、真の報道の自由度は測定できないはずです。日本国の場合、メディアの自主規制が強く、国民が知るべき重大な情報でも、社の判断によって握りつぶされることも少なくありません。メディア各社に、”貴社は、自由に報道していますか?”と問いかければ、おそらく、否定的な回答が返ってくるのではないでしょうか。

 ”報道しない自由”とも称されているメディアの意図的な情報隠しは、国民にとりましては、やはり脅威となります。報道の自由度に関しては、メディアの自主規制度にも注目すべきではないでしょうか。

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