時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

戦後最大のテロ事件こそ「日韓国交正常化」だったのでは?

 今年は、日韓基本関係条約が締結された1965年から50年目を迎える節目の年となります。しかしながら、近年の日韓関係の悪化のみならず、国交正常化時の経緯を思い起こしますと、果たして祝福すべきことなのか、疑問が湧いてきます。

 日本赤軍によるダッカ事件北朝鮮による拉致事件などは、戦後、日本国がテロに屈してきた歴史として、日本国民の記憶に刻まれています。しかしながら、戦後最大の国家テロ事件とは、島根県民、すなわち、日本国民に対する韓国による人質事件ではなかったかと思うのです。1952年に一方的に李承晩ラインを引いた韓国は、ライン内の海域で操業していた漁船を徹底的に拿捕します。この時、漁船328隻が拿捕され、3929名もの日本人が拘留されたのです。韓国側は、拘留した日本人を帰国させず、日韓の国交正常化交渉において人質カードとして使い、協定の内容を韓国側に有利に導くと共に、当時、日本国内で収監されていた韓国人、並びに、北朝鮮の犯罪者472人の釈放を飲ませたというのです。人質の解放条件に犯罪者の釈放を求める手法は、ISILといったテロ組織と全く変わりはありません。れっきとした国家テロなのです。

 テロによって韓国が獲得した優遇措置は、テロに屈しない姿勢を示す上でも、廃止すべきです。そして、韓国側も、せめてもの罪滅ぼしとして、この廃止を素直に受けとめるべきなのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。