時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

慰安婦問題-韓国の不自然な行動

 日本国では、先の戦争で犠牲になられた方々につきましては、戦没者名簿が作成されており、広島や長崎でも、その亡くなられた方々の氏名は全て把握されております。戦後の混乱期における闇市における戸籍の売買といった問題も指摘されておりますが、少なくとも、犠牲者不明ということはありませんでした。

 現実に犠牲者が存在しているからこそ、毎年、慰霊の式典が催され、海外でも、未だに帰らぬ日本兵の方々のために遺骨収集活動が行われています。おそらく、こうした行動は、日本国に限らず、他の諸国でも一般に行われていることでしょう。ところが、韓国に関しては、20万人もの朝鮮人女性が慰安婦として日本軍に強制連行され、かつ、その多くが敗戦時に虐殺されたと主張しながら、慰霊のための式典を開催することも、遺骨の収集も実施していないのです。韓国は、慰安婦問題が持ち上がった際に、自己申請方式で元慰安婦を把握したようですが、死亡者も存在すると主張するならば、まずは、戸籍に当たるべきでした。資料により慰安所の設置場所は判明しておりますので、遺骨収集活動はできないことではありません。つまり、自らの主張と行動が一致していないのです。

 慰霊と遺骨収集を怠る一方で、韓国側は、慰安婦像の設置にだけは熱心であり、日本大使館前の慰安婦像も撤去する様子も伺えません。韓国のこの不自然な行動こそ、韓国の主張に対する疑念を深めていると思うのです。

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