時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「最後の審判の日西暦2016年説」を補う黙示録のキーワードと符号する「パナマ文書」の特徴

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。引き続き、「2016年問題」について扱ってまいります。
 
4月8日付の前回の本ブログの記事にて、「西暦2016年における「パナマ文書」のrevelationは、西暦2016年が、果たして、「最後の審判の日theJudgement Day」の年代となるのか否か、を占う重要な事件であるのかもしれない」と述べました。その理由として、『聖書』黙示録The Revelationのキーワードが、「パナマ文書」の特徴と符号してくる可能性がある点を指摘することができます。
 
『聖書』黙示録The Revelationの主なキーワードを挙げますと、以下の6点となります。
 
①悪人の増加increase of evil people
②その巨悪な人々を代表する赤いドラゴンthe red dragon
③善良な人々への騙しdeceit to good and ordinary people
④暴露される巨悪revelation
⑤人類を滅亡に導きかねない兵器の開発との関連development of weapons of mass destruction
⑥世界規模における不正裁判の発生、すなわち、裁判の機能不全spread of unfair and iniquitous judgements by human
 
まず、今日は、「①悪人の増加increase of evil people」について扱ってまいります。
 
『聖書』黙示録によりますと、地球上に悪人が増加したために、最後の審判の日the Judgement Dayに、神様による最後の審判が下され、人類が壊滅状態に近くなるような事態が発生するものの、悪人は亡びるとされております。すなわち、悪人が増えて、その悪が極まった時点で、神様による審判が下される、ということになります。
 
そこで、現時点において、報道によって知り得る「パナマ文書」の内容から、この文書の特徴を見て見ますと、まずもって、膨大な「パナマ文書」には、政治家やスポーツ選手などの数多くの要人や有名人、企業の名が見える点を、その特徴として挙げることができます。このようによく知られた人々や企業の他にも、「パナマ文書」に名前が出てくることの理由が、表面上は、はっきりしない人々もあるでしょうし、文書の調査の進展によっては、さらに多くの人々が、タックスヘイブン問題とかかわりのある企業や人物としてリストアップされてくることも予想されます。
 
こうした人々には、税金対策者と犯罪者という2つの種類があるようです。前者には、違法性がないため、道義的な責任のみが問われることになりますが、後者は、司法当局によって、厳正に調査されてしかるべき人々であることになります。したがいまして、「パナマ文書」から、その犯罪性が明らかとなってくることが予想される人々は、相当の数にのぼり、これらの人々は、悪人と見なすことができるでしょう。さらに、前者につきましても、悪質なケースもあり、悪質なケースにかかわっている人々も、悪人として見なすことができます。
 
すなわち、「パナマ文書」の調査の進展によりましては、‘少数の巨悪’ではなく、‘多数の悪’が蔓延していることが明らかとなり、『聖書』黙示録が述べている世界レベルにおける「悪人の増加」という現象が発生していることが、示さる可能性があることになるのです。

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(続く)