時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

切り裂きジャックとアメリカの切り裂き男を繋ぐのはロスチャイルド家?

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。『蝶々夫人』が、イルミナティーの重婚問題を扱っている可能性をもたらしていることは、本年2月22日付本ブログにて指摘いたしました。『蝶々夫人』のピンカートンのモデルについて、トマス・グラバー説が有力であり、グラバーThomas Blake Glover183866 - 19111216日)がフリーメイソン(実質的にイルミナティー)のメンバーであったことも、この説を補っていると言えるでしょう。
 
ところで、『蝶々夫人』のピンカートンの米国での重婚相手が、「ケイトKate」という名前であることは気にかかります。「ケイトKate」とは、キャサリンCatharineのことであり、ロシア語ですとエカチェリーナЕкатеринаとなります。『蝶々夫人』の原作者のロングが、イルミナティーの重婚問題をテーマに小説を執筆したと仮定しますと、ピンカートンの重婚相手の名を「ケイト」と設定したことには、意味があったかもしれません。
 

エカチェリーナと言いましたならば、ピョートルⅠの重婚相手であったエカチェリーナⅠ世が想起されてまいります。エカチェリーナⅠ世(本名マルタ)の祖母のドロシア・ハンDorothea Hahnは、「ハンHahn」という家名から、モンゴル系であると考えられ、ロスチャイルド家の元の家名も「ハンKhan」であることから、エカチェリーナⅠ世がロスチャイルド家と血縁関係にあった可能性は、本ブログにて既に指摘している通りです。このことは、イルミナティーを媒介として、「切り裂きジャックJack the Ripper」事件と「アメリカの切り裂き男AmericanRipper」事件の両事件の背景には、特に、ロスチャイルド家が関わっている可能性を示唆しているとも言えます。

 

ヴィクトリア女王の実父は、ネイサン・ロスチャイルドである」とする有力説がありますが、「切り裂きジャックJack the Ripper」事件をめぐっては、ヴィクトリアの孫であり英国皇太子であったアルバート・ヴィクター・クリスチャン・エドワードAlbert Victor Christian Edward 186418 - 1892114日)であるとする一説もあります。ヴィクターは、フリーメイソン(実質的にイルミナティー)のメンバーであったそうですので、米国内で犯罪を繰り返していたハーマン・H・ホームズH. H. Holmesが、何ゆえにか英国に渡って「切り裂きジャックJack theRipper」を起こした理由は、これらの事件は、やはり、イルミナティーという国際組織による組織犯罪であったからなのではないでしょうか。

 
ロングは、重婚相手の名を「ケイト(エカチェリーナ)」という名に設定することで、この事件の真相を読者に伝えようとしたのかもしれません。


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(続く)