時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

#アジア情勢

心が痛む対北政策の転換

自民党の総裁選挙の結果、福田氏が総理に選出されますと、対北政策が大きく融和の方向に転換するであろうことが予測されています。もし、この予測が現実ものとなったならば、日本国民の一人として、心の痛みを禁じ得ません。 祖国に帰りたくとも帰れない人々…

独自外交路線は対北政策にこそ

民主党は、対米追従を理由として、インド洋での給油作業の延長に反対しているようです。しかしながら、我が国独自の外交路線を言うのならば、人類共通の課題であるテロとの闘いではなく、むしろ、拉致問題という固有の問題が絡む対北朝鮮政策においてこそ追…

日朝ピョンヤン宣言は南北分断承認路線?

冷戦構造の崩壊後も間もない1990年10月に、南北ドイツが再統一を果たした時、誰もが、分断国家は何れ時が来れば、再び一つの国家になるものと信じたものです。しかしながら、我が国の朝鮮半島に関する政策方針を見ましても、その日は、はるか遠くにあるよう…

天災よりも怖い北朝鮮の人災

本日の日経朝刊の一面には、日本国政府が、北朝鮮で発生した洪水被害に対して人道支援を行う方向で検討を開始している、との記事が掲載されていました。死者は数百人に上るとの情報もあるようですが、北朝鮮の国民を死と絶望に至らしめた最大の災害は、過酷…

善悪の区別ができない北朝鮮

北朝鮮という国家は、事あるごとに日本国を非難し、邪悪な国家というレッテルを張ろうとします。こうした言動に接するにつけ、つくづく北朝鮮の善悪の判断能力に疑いをもってしまうのです。 北朝鮮は、自らの行為を省みたことはないのでしょうか。無辜の日本…

NPT体制の命運をかけた闘い

現在、核拡散防止の基本的な枠組みとなっているNPT体制とは、NPT条約が調印された1968年当時、核保有国であった国には核の保有を認める一方で、他の諸国には核の保有を放棄させるという関係の上に成り立っています。一見この関係は、不平等のようでもありま…