時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

福田首相辞任の吉凶

 昨日、突然に福田首相が辞意を表明され、日本中が驚きに包まれることになりました。無責任とする批判が渦巻いてはいますが、首相の辞任がマイナスとはならないシナリオもないわけではありません。

 外交面から見ますと、福田首相の就任以来、中国への傾斜が急速に強まり、少なくない数の日本国民が、日本国の将来に懸念を抱くことになりました。これまで、日米同盟を基軸に据えてきた日本外交が、大きな”揺れ”を見せ始めたからです。この意味において、福田政権は、我が国の国際的な立場を不安定化し、国民にも、安全保障上の不安感を与えることになりました。

 内政面においても、福田政権によって不安定化が増幅された多々部分があります。それは、福田首相日和見主義的な態度であり、言行の不一致がいたるところで見られたことです。福田政権のこの姿勢により、国民は、首相に確かな信頼を寄せることができず、漠然とした不安感を持つことになったのです。

 これまでの長期にわたる福田政権に対する支持率の低さが、こうした国民の不安感を表しています。福田首相の辞任が、これらの不安の解消に繋がるか、否かは、次に、誰が首相になるのかにかかっているのかもしれません。総選挙が何時になるかは分かりませんが、少なくとも自民党の総裁選挙にあっては、国民の支持と信頼を勝ち得る方を、ぜひ、選んでいただきたいと思うのです。

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