時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国籍法改正案―悪を助長する法は悪法

 参議院での採決が先延ばしになり、付帯決議が付されることにはなったものの、国籍法改正案に対する不安は拭いきれません。何故ならば、この法案は、善から悪を引き出すという側面があるからです。

表面的な理由は、現在の国籍法によって不利益を受ける外国人の母親から生まれた婚外子の救済であり、これは、国民の同情心に強く訴えます。しかしながら、この救済という善意は、悪しき人々の手にかかると、全く反対の結果がもたらされることがあるのです。本法案でも、利得を得ると予測されるのは、国籍ブローカー、認知で稼ぐ日本人男性、国籍を買って日本国の行政サービスを受けたい外国人、子供を出しにして在留資格といった権利を得ようとする母親、国籍目当てで子供を産む母親、外国の信者に国籍を付与することで党勢を拡大したい公明党、自国の余剰人口を日本国に押し付けたい中国、日本国の政治に移民を通して内政干渉したい周辺諸国(中国、韓国、北朝鮮・・・)、貧困問題を日本国に移転したい東南アジアなどなどであり、どれをとりましても、善意は見られません。国であれ、個人であれ、皆、利己的に本法案を利用しようとしているのです。

善から悪を引き出すことは、悪魔の仕事と言われていますが、背後に魑魅魍魎が蠢く国籍法改正案は、まさに、善を掲げて悪を助長するという意味において、悪法となりそうです。本法案で救済される人々はほんの一握りであり(帰化での救済も可能・・・)、その他の圧倒的多数の日本国の人々は、負担を課されるか、現実的な被害を蒙るのです。国会は、悪を利する法律を制定してはならず、日本国民を守る使命を忘れてはならないと思うのです。

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