時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

尖閣諸島は日米安保発動の対象外?

 本日の新聞報道によりますと、アメリカの国防次官補代理の方が、尖閣諸島の最終的な主権の問題については、立ち入らないと述べたと報じられています(本日付日経新聞朝刊)。この発言の意味するところは、どうやら尖閣諸島は、日米安保の発動対象外ということらしいのです。

 沖縄が占領下にあった時代に、アメリカ政府は、尖閣諸島の日本国領有を確認したはずなのですが、中立の立場に変更したとなりますと、残念な限りです。しかしながら、もし、この報道が事実だとしますと、日本国の選択肢は唯一、自主防衛ということになり、他の選択肢はなくなります。この発言を耳にした中国は、当然に、尖閣諸島に対して軍事進攻してもアメリカは静観すると見るわけですから、尖閣諸島は、いつ何時、軍事進攻を受けるかわからない状況に至ったことになります。

 国際社会には、サインの読み違いということもありますので、日本国政府は、アメリカ政府に対して確認を急ぎ、発言の真意を確かめる必要がありましょう。あるいは、アフガニスタンにおける日本国の協力をめぐる交渉カードとして、尖閣諸島の問題が持ち出されているのかもしれません。何れにしましても、我が国を取り巻く国際情勢は平穏ではなく、あらゆる事態に対応すべく最善を尽くすべきと思うのです。

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