ミサイル発射実験VS.ミサイル迎撃実験

　北朝鮮の”人工衛星打ち上げ”という名のミサイル発射実験対して、日本国政府も、今月２７日には、自衛隊法に基づいて「弾道ミサイル破壊措置命令」を発する方針を固めたと言います。この表明により、日本国は、北朝鮮のミサイル実験に受けて立つ姿勢を明らかにしたことになります。

　北朝鮮は、今回の実験により、自国製のミサイル能力を内外に示し、中東諸国へのミサイル輸出の促進を図りたいという狙いがあったようです。つまり、日本海に向けて、一種の武器輸出のためのショーを行おうとするものであり、危険の及ぶ日本国にとって迷惑この上ありません。しかしながら、その一方で、日本国およびアメリカは、期せずして、ミサイル迎撃の実験を行う”はめ”になったとも言えます。もちろん、それは、望ましいことではありませんが、もし、首尾よくミサイルを撃ち落とすことができれば、北朝鮮の狙いは大きく外れ、たとえ打ち上げには成功しても、ミサイル輸出の野望は砕かれることになります。また、失敗したとしても、データを採ることができますので、その後のミサイル防衛技術の向上に役立てることもできましょう。

　ミサイル発射実験は、北朝鮮の思惑からはずれて、思わぬ結果を招くかもしれないのです。

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