時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

イスラム諸国はイラン改革派を支持?

 不正選挙疑惑をきっかけとして、イランでは、アフマディネジェド大統領を擁する保守派に対して、ムサビ氏を支持する改革派の抗議運動が続いているようです。イランは、厳格なイスラム体制の国として知られていますが、同じくイスラム教を奉じるイスラム諸国が、イラン問題に対してどのような態度を示すかが注目されるところでした。

 こうした中、本日、NHKの衛星放送でイスラム版のCNNとも評されているアルジャジーラが放送されていました。イスラム世界の反応はと言いますと、このニュースの番組の論調は、明らかにイランの現政権が行っている国民弾圧について批判的でした。民兵組織であるバシジの発砲によって無残にも命を奪われた女性(イランの天使)の映像も放映されており、非道な行為を視聴者に伝えようとする意図が強く感じられるものでした。もし、アルジャジーラが、イスラム諸国やイスラム教徒の民意を反映しているとしますと、本日の放送は、イラン改革派への支持、あるいは、現政権への批判を表明したものと理解することができます。

 この放送は、おそらく、イランにあってアルジャジーラを見ている人々にも少なからぬ影響を与えることになりましょう。イランの保守派は、イスラム世界からも非難を受けるとなりますと、その強硬な弾圧姿勢を改めなくてはならなくなるのではないでしょうか。

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