時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党幹事長は共産党書記長?

 昨今、民主党小沢幹事長の言動に対して、各方面からの非難と疑問が呈されているようです。未だかつて、わが国には、首相よりも決定権があると目されるような政党の幹事長は存在していなかったのですが、もしかしますと、小沢幹事長は、自らを共産党の書記長の立場と勘違いしているのではないかと思うのです。

 旧ソ連邦や中国といった一党独裁の国では、政党の書記長が、国家の役職よりもランクが高いという現象が見られました。中国では、大分に国家主席の立場が上昇しましたが、共産党が国権を掌握する唯一の政党である以上、”書記長”こそが、事実上、国家のトップと見なされてきたのです。小沢幹事長の態度は、民主党共産党を置き換え、書記長を幹事長と見なしますと、理解できます。つまり、国家の機関よりも、政党の方が上位にあると考えているようなのです。

 こうした体制が、我が国の議会制民主主義と相いれないことは明白です。我が国では、党の幹事長は、あくまでも、国家の諸機関の外にあり、幹事長が国会議員であるならば、議員の一人に過ぎないのですから。小沢幹事長の親中への傾斜が、我が国の政治制度の共産化までもたらすとしましたら、これは、大いに問題とされるべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/link.php?626231">人気ブログランキングへ</A>