時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国に”相互主義”は期待できない

 劉暁波氏のノーベル平和賞受賞に関する中国当局の会見で、報道官から、”授賞式欠席を各国に求めるのは、中国の正当な権利であって、他国が劉氏の釈放を求めるのは、不当な内政干渉である”、とする趣旨の発言があったそうです。

 この発言、突き詰めますと、”自分がする場合は正当であっても、相手が同じことをすれば不当である”、ということになりますので、明らかに、自他との間に差別を設けています。中国の本音が、平然と言ってのけた、この矛盾に満ちた見解であるとしますと、中国がさかんに宣伝する”互恵”という言葉など、到底、信用することはできません。

 とかくに、”言霊のさきはう国”である日本国は、言葉を文字通りに解釈して疑おうとはしません。しかしながら、見抜くべきは、言葉の裏にある相手の”思考”と”認識”であり、それを見誤りますと、後で後悔することになるのではないでしょうか。

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