時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

東京都知事選の問題点

 今年の4月に予定されている東京都知事選では、石原現知事の去就が関心を集めながらも、居酒屋経営者の渡辺美樹氏と共産党小池晃氏が立候補を表明したことに加えて、前宮崎県知事の東国原英夫氏や民主党の連坊氏の名前が挙がっているそうです。知名度の高い候補者が揃うようなのですが、現行の選挙法では、少ない得票数でも当選してしまうという問題点があるようなのです。

 大統領や首長といった一人だけを選ぶ選挙では、近年、一回目の投票で勝ち残った上位二者による二回目の投票を行う二回投票制を採用する例が数多く見られるようになっています。何故ならば、多数の候補者が立候補した場合、有権者の票が分散して、少ない得票数でも当選してしまうからです。例えば、10人が立候補して、それぞれ知名度などで大きな違いがなければ、最大の得票数を得た候補者でさえ、全体からすれば、20%を切る可能性があります。このことは、80%の有権者が、望ましいとは考えていない候補者でも、当選する可能性を示唆しているのです(死票が80%!)。

 東京都は、首都ということもあり、人口規模も最大です。選挙法に一工夫を加えませんと、組織票が暗躍するなど、都民の選択が、都知事の選出に反映されなくなるのではないかと思うのです。

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