時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

神奈川県知事選では原発問題は問われなかった

 世田谷区長選において、原発問題が最大の争点となったことは、区長の権限と争点との間にギャップがあることは、先の記事で述べました。今度は、神奈川県知事が、静岡県浜岡原発に反対しているそうです。

 神奈川県知事は、静岡県は隣県であるため、原発事故の影響を受けると主張しているそうです。大事故ともなりますと、広範囲にわたって深刻な放射能汚染が及ぶことは想定されますので、影響なしとは断言はできませんが、浜岡から神奈川県の県境までの直線距離は80キロほどあり、福島第一原発の影響範囲を考えますと、それほど強い影響が予測されるとは言い難い距離です。しかしながら、かりに、神奈川県知事が、浜岡原発を極めて重要な県政上の問題として捉えているとしますと、世田谷区長選挙とは逆の意味で、県知事選での争点とすべきであったと思うのです。

 原発政策に対しては、どの地方自治体が、どれほどの権限を持つのか不明瞭です(大気や海洋汚染となりますと、全国の都道府県や市町村が影響を受ける・・・)。地方選挙にあって原発政策を取り上げるならば、周辺の地方自治体の権限について、何らかの基準を設けるべきではないかと思うのです。

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