時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

大阪都構想とダブル選挙の謎

 橋下前大阪知事は、財政赤字の原因となってきた府と市との二重行政を解消するために、大阪都構想を打ち上げているそうです。知事を辞職して、市長選に立候補するのも、この構想を実現させるためなそうですが、どこか、説得力がありません。

 その理由は、もし、大阪府構想を実現させるならば、府と市の両方の選挙戦において、維新の会が勝たなければならないからです。ダブル選挙によるダブル勝利の確率は、それほど高いわけではありません。単純計算によれば、ダブル勝利の確率は、僅かに25%に過ぎません。つまり、たとえ、狙い通りに橋下氏が市長のポストに就任したとしても、知事選挙で維新の会が敗北すれば、結局、この構想は実現しないのです。それどころか、これまで市が最大の抵抗勢力であったとしますと、今度は、府がこの構想の前に立ちはだかるかもしれないのです。

 大阪都構想を実現させるためには、敢えて、橋下氏が自ら市長戦に打って出なくても、維新の会のメンバーの一人に立候補させるという方法もあったはずです。やはり、大阪のダブル選挙は、謎に満ちていると思うのです。

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