時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党政権の交換条件作戦に注意を

 野田内閣は、増税批判をかわすために、議員定数や歳費の削減に取り組むそうです。交換条件を持ち出す手法は、”騙しのテクニック”でもありますので、国民は、注意する必要がありそうです。

 菅前首相が退陣する時にも、首相は、自らの退陣と引き換えに、3つの法案を通すように交換条件を付けました。この中には、悪法とも言える再生エネ法もあり、結局、首相退陣には、国民は、高いコストを払わされることになったのです。翻って、野田政権の手法を見てみますと、増税案もまた、議員定数や歳費削減の法案が通りさえすれば、お墨付きをもらったと解釈したいようです。政治がわが身を削ったのだから、国民の負担増は当然と…。しかしながら、歳費削減の方法は、議員定数や歳費の削減ばかりではなく、より大きく削減すべき予算や増税の対象があるはずです。結局、増税議論の対象を限定化することで、公正・公平な予算削減や抜本的な税制改革の実現から、国民の目を逸らそうとしているように見えるのです。

 財政再建は、優先的に取り組むべき課題ですが、交換条件作戦には要注意です。小手先の改革で誤魔化される可能性があるのですから。

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