時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

対馬市長の怒りの声明-韓国市議会の領有決議

 対馬市議会が、盗難仏像の返還を求める決議を採択したのも束の間、日韓トンネルの早期着工を日本国政府に求める決議を採択したことから、対馬に対する失望感が広がっております。仏像を盗まれながら、さらに韓国との繋がりを強化するとは、正気の沙汰とは思えないからです。私も、落胆した一人なのですが、少なくとも、韓国京畿道議政府市議会が、対馬の領有権を主張したことに対しては、3月25日に、財部対馬市長は、以下の怒りの声明文を公表しておられます(対馬市オフィシャル・ホームページより、失礼ながら、全文を転載させていただきました。)。

「 韓国京畿道議政府市議会の決議に対して

 本日、一部報道機関により、韓国京畿道議政府市議会が「対馬は地理的な位置、歴史的な事実、科学的な根拠から韓国の領土であることは明らか」と主張し、韓国国会に対し、対馬の領有権について扱う特別委員会を設置するよう決議されたことが報道されました。

 「対馬が韓国領土」という主張は世界史的にも全く証明が不可能な事実であり、3世紀の歴史史書魏志倭人伝に記されたとおり日本国であることは言うまでもなく、今回の主張は笑止千万です。

 対馬朝鮮半島とは約50キロという至近距離にあり、この特異な地理的関係から、有史以来、日韓の間で翻弄される歴史が繰り返されてきました。
 対馬は、国交のない時代も含め、韓国との交流・交易を続けてきました。しかし、交流するといっても相手を無条件に受け入れることはできません。対馬市民の平穏な生活や、有史以来の歴史が息づく文化や史跡のほか壱岐対馬国定公園として風光明媚な自然景観も多数存在しますので、それらを壊すようなことは絶対に許されません。

 日本の法律に違反することがあれば、日本人・韓国人の区別なく、国内法規に則り対処しています。また、韓国人旅行者が対馬に来て、韓国の風習や習俗を押しつけようとすれば、ここは日本であるわけですから、日本の風習に合わせてもらうべきです。

 日本国の対馬対馬らしく存在するために、対馬市では市議会とともに、陸・海・空自衛隊の増員を含め、現行の離島振興法とは異なる、新たな「防人新法」なる国境離島の具体的振興・保全策を国に働きかけているところです。

対馬をご心配いただいている皆様におかれましては、是非、ご理解くださいますようお願いいたします。」

 この声明文を読みますと、対馬の住民の方々が、韓国に傾斜しているわけではなく、相当の危機感を感じていることが伺えます。このままでは、対馬への関心が引いてしまうとも限らず、対馬の名誉のためにも、本日は、この声明文を掲載させていただきました。

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