時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

参院選の投票率の低さ-国民の政権信任の証では

 先の参議院選挙の投票率の低さを捉えて、自民党が圧勝しても、国民の信任を得ているわけではない、とする意見が聴かれます。しかしながら、投票率の低さは、逆に、野党に有利に働いたのではないでしょうか。

 今回の参議院選挙の結果を見ますと、無党派層の投票先は、初めて自民党が第一位であったそうです。このことは、たとえ、投票率が上がったとしても、結果に大した変化はないか、むしろ、自民党議席数がさらに上乗せされた可能性を示しています。選挙に先立って、マスコミ各社は自民党優勢を、再三、報じておりましたので、有権者の多くは、既にこの結果を受け入れ、投票所に向かわなかったのでしょう。言い換えますと、マスコミの”消極的抵抗”=低投票率作戦のお蔭で、組織票の効果が野党に働いたとも言えます(無党派票が、大量に自民票になることを防いだ…)。

 マスコミの報道が功を奏して組織票有利な展開となりながら、野党側は大敗を喫したのですから、この結果こそ、野党側は、重く受け止めるべきです。投票率の低さは、国民の政権信任の証にこそなれ、批判材料にはならないと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>