時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

朝鮮半島茶番劇のシナリオはあるのか?

 朝鮮半島の南北対立は見せかけであり、実際には、両国によって演じられている茶番劇であるとする指摘があります。今回も、一触即発の事態と騒がれながら、結局は、双方ともが折れる形で緊張は緩和されました。

 実際にシナリオがあったのかどうかは、知る由もありませんが、仮に、茶番劇のシナリオが存在しているとしますと、両国の共謀であるか、あるいは、外部の国、あるいは、勢力がシナリオライターとなります。両国共謀説では、韓国はアメリカに対して、北朝鮮は中国に対してアピールするために、シナリオを書いたことになります。韓国は、米軍の撤退問題を抱えておりますし、北朝鮮は、中国との間に吹く隙間風を意識してのことかもしれません。両国とも、茶番を演じる動機があるのです。また、シナリオライターが仮に外国や外部勢力であるとしますと、中国、アメリカ、ロシアなどが考えられます。アメリカもロシアも、それぞれ一方の国にした影響力を行使できませんので、不測の事態に発展するかもしれず、リスクが高すぎます。としますと、残るは中国ですが、現在、両国に対して影響力を発揮できるのは、中国のみですので、最も疑わしいのは中国です。仮に中国がシナリオライターであるとしますと、南北が丸く収まる結末によって何らかの利益を得られるとも思えません。中国が目論むとしますと、国内問題の解決手段として意図的に戦争を起こす方が、よほどあり得るシナリオです。なお、シナリオライターが国ではない外部勢力の場合には、これはもう、国際陰謀説となります。

 以上のシナリオに関する考察は憶測に過ぎませんが、果たして、真実はどこにあるのでしょうか。中国大陸も朝鮮半島も視界不良であることは、周辺諸国や国際社会にとりましては、リスク、あるいは、迷惑以外の何ものでもないと思うのです。

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