時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

慰安婦映画に見る李承晩政権の陰

 先日、韓国人監督が制作した慰安婦映画が、日本国でもネット上で話題となっておりました。ブログ上に、その一シーンが紹介されていたのですが、到底、事実に基づいて制作されたとは思えません。

 掲載されていた映画の一シーンとは、当時、慰安婦とされた朝鮮人女性達が、一列に並ばされ、背後から日本兵によって一斉射撃され、予め掘られた土坑に捨てられる、というものです。まず注目されますのが、日本兵の軍服が当時のものとは異なっていることと、戦時中でありながら、朝鮮の女性達が、カラフルなチマチョゴリを纏い、髪形も現代風であることです。厳密な時代考証がなされているとも思えず、時代感が全く伝わらない作品なのですが、この映像を見た時の最初の印象は、”何処かで見たことがある”という既視感でした。そこで、記憶を辿ってみますと、朝鮮戦争時の動画に、まさしくこのシーンに類似する虐殺場面があったことに思い出しました。韓国ではタブーとされているようですが、李承晩政権時代には、共産主義者とされた60から120万人とされる国民が大量虐殺されております(保導聯盟事件…)。仮に、日本軍が20万人もの朝鮮人女性を虐殺したとしますと、自国民虐殺となるのですが、韓国こそ、自国民に対して大量虐殺を実行しているのです。

 ”慰安婦の大量虐殺”のシーンが、李承晩時代の自国民虐殺シーンと酷似しているのは、単なる偶然なのでしょうか。韓国人の記憶の中で、李承晩政権時代の悪行が日本軍のものと入れ替わっているのではないかと疑うのです。

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