時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

舛添知事の美術館通いの謎

 舛添知事をめぐる公金濫用は留まるところを知らないかのようですが、本日、もう一つ、氏に関する奇妙な行動が報じられておりました。それは、知事としての視察の凡そ7割が、美術関係というものです。

 舛添知事は美術品を趣味と公言しており、政治資金によってヤフオクで美術品を購入したことも問題視されております。美術館めぐりも美術品購入も、自らの趣味を公費で賄ったわけですから、公私混同もよいところなのですが、果たして、この行動、単なる私的な”趣味”なのでしょうか。何故ならば、しばしば美術品の取引は、政治家が資金を捻出する”錬金術”に使われたり、賄賂の手段とされてきたからです。例えば、絵画を安い価格で購入して高値で売却する、あるいは、贈答品として贈った後に高値での換金を約束する…といった方法があるらしいのです。

 舛添知事は、その行状からしますと、芸術を愛する繊細な感性を備えた人物というよりは、俗物的な人物像がイメージされます。本人いわく、”美術が趣味”と申しましても素直に納得できず、何か他に背景や動機があるのではないかと、つい疑ってしまうのです。

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