時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

第三次文化大革命を予見していた『2061年宇宙の旅』

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。クラーク氏の『2061年宇宙の旅(『2061年2061: Odyssey Three』)』に描かれる中国共産党政権下の中国では、第三次文化大革命が発生している点も、イルミナティーの世界支配計画を知る上で重要です。
 
小説では、2061年の時点で存命であるローレンス・ツァン氏は、大学生時代に第三次文化大革命を経験していると設定されております。そこで、文化大革命とは、何であったのかに注目してみることにしましょう。1966年から1970年代初めにかけて中国全土で吹き荒れた文化大革命とは、人民服という囚人服のような同じ服装を、ユニフォームのように国民のすべてに強要したことに示されるように、中国共産党政権が、共産主義思想という人類の歴史、民族の歴史や文化、そして個々人の自由の表現としての個性をも徹底的に否定したニヒリズム的・無機的な共産主義思想を徹底させるために行われたものです。従いまして、共産主義思想以外の思想の排除を名目に、共産主義思想の矛盾や個々人の自由を尊重する多くの知識人が、「中国版カルマニョール」とも称せるような紅衛兵によって虐殺されることになりました。中国共産党政権の背後にイルミナティーがあることを踏まえますと、文化大革命とは、人類の非文明化・動物化・家畜化といったイルミナティーの目的を達成させるための大量虐殺であったと考えることができるのです。
 
小説は、このような‘文化大革命’が、2061年までの間に、あと2回は発生すると設定しているのです。現在、独裁者となりつつある習近平氏は、文化大革命を起こそうとしているとされています。この点も小説と現実は一致しているのです。文化大革命(第一次文化大革命?)があったとはいえ、中国国内には、まだまだ知識人が多くあることから、中国共産党政権は、再び文化大革命を起こし、共産党思想が論理破綻している点や自由の尊さに気付いている国民を排除しようと計画しているのかもしれません。

昨今、中国の若者の間で、「北朝鮮は、中国の過去の姿であると思っていたが、最近になって、未来の姿であることがわかった」というジョークにもならないようなジョークが流行っているそうです。イルミナティーの計画の通りに、中国共産党政権が動いている現実を踏まえますと、中国は、イルミナティーの世界支配計画の実験場と化しているのかもしれません。そして、中国が実験場に過ぎないとなりますと、イルミナティーによる’文化大革命は、今後、世界各地で発生する可能性があると言えましょう。このように考えますと、まずもって中国国民は、その計画を阻止すべく最善をつくすべきではないでしょうか。


 
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(続く)