時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国の韓国万博支持は逆効果

 日本国政府は、韓国麗水市における「海洋万博」の開催を支持する方針を打ち出したと言います。おそらく、この支持は、日韓友好を考慮しての決定なのでしょうが、この決定は、日韓関係を抜き差しならぬ事態に追いつめる可能性があります。

 そもそも、大陸系の文化を持つ韓国が、わざわざ”海洋”をテーマに設定していることの意味を考えてみますと、竹島問題や日本海の呼称をめぐる自国の立場を、国際的にアピールしたいという思惑が見え隠れします。最近では、国連事務総長の自国びいきが問題となりましたが、韓国の行動パターンには、こうした自己中心性がしばしば見受けられるのです。かりに、韓国が、この思惑を万博で実行に移すとしますと、諸問題に対して正当な根拠を持つ日本国は、当然に意義を唱え、韓国の主張と真っ向から対立することになりましょう。つまり、万博開催の都市となる2012年は、日韓関係が最悪の状況を迎える年になるのです。

 日本国政府の韓国支持は、このように考えますと、韓国の意図を読めなかったこと、および、将来における関係悪化を予測できなかったこと、の両面において、当初の期待通りとはならないと思うのです。あるいは、この万博をきっかけとして、日韓関係はしばし悪化し、両国間には適度な距離が置かれたほうが良いのかもしれませんが・・・(マスコミ主導の不自然な韓流の流行はむしろ洗脳のようで不気味・・・)。