時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マスコミは民主党の米大統領を望む?

 アメリカの大統領選挙は来月のスーパーチュースデーを控え、報道合戦もさらに熱気を帯びてきているようです。ところで、我が国のマスコミは、共和党よりも民主党の候補者を大きく取り上げる傾向にありますが、それは、何故なのでしょうか。

 民主党の基本的なアジア政策は、アジアにおける中国の”指導的”立場を重視し、米中両国で、日本を含めた他の諸国を管理しよう、とするもののようです。政治的な同盟関係よりもイデオロギー上の親和性や経済を優先させるため、日本国に対しては冷淡であり、時には敵視されることもあります。クリントン政権時には、日本潰しのために特別委員会が設置されたことも、記憶に新しいところです。こうした経緯に鑑みますと、自立的な国家像を持ち、同盟国重視を掲げている共和党政権のほうが、日本国の国益には合致しているはずなのですが、我が国のマスコミは、前回の大統領選挙と同様に、何故にか民主党を応援しているらしいのです。

 もちろん、日本国は、アメリカ大統領選挙内政干渉するつもりも、その立場にもないのですが、あからさまな民主党偏重の報道にも疑問を抱かざるを得ません。まるで民主党のお先棒を担いでいるかのような報道は、報道の中立性をも疑われてしまうと思うのです。