時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

実は大問題の農政改革

 1993年12月に決着したウルウアイ・ラウンド農業合意以来、日本国では、遅ればせながらも食管制度の制度改革が着手されることになりました。しかしながら、近年、農業や食品を取り巻く状況が急激に変化する中で、これまでの小手先の改革では、日本国の農業が立ち行かなくなるのではなないかという懸念が、急浮上してきたように思うのです。

 農政改革の論点としては、(1)大規模化を目指す農地再編政策、(2)価格調整制度の見直し、(3)農地利用率の向上(バイオ燃料用農地も含めて)、(4)食糧安全制度の確立、(5)農産物流通過程の簡素化、(6)農業先端技術の開発促進、(7)農林水産省の組織改革、(8)農業利権の排除(9)補助金制度の再検討、(10)食糧自給率のアップ…などを挙げることができます。現在、農業は、食糧供給のみならず、エネルギー政策や環境政策とも関連してきており、農政全般の見直しと整合性の確保が急務となっているのです。

 選挙となりますと、外交や社会保障の問題の陰に隠れてしまい、農政改革についても関心は、農村部を除いては、それ程高いものではないかもしれません。しかしながら、農業や食糧管理は、すべての国民の生活と繋がっていますので、実のことろ、大問題なのではないか、と思うのです。

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