時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

アジア開発銀行は北朝鮮に融資してはならない

 アメリカ政府の北朝鮮に対するテロ支援国家により、北朝鮮には、国際機関から融資を受ける道が開かれると言います。世銀の場合にはIMFへの加盟が条件となり、かなりハードルが高いのですが、アジア開発銀行の場合は、そうでもないらしいのです。

 アジア開発銀行の協定によりますと、同銀行の加盟国となる資格条件は、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の加盟国、あるいは、準加盟国であることのようです。それでは、北朝鮮はどうかと申しますと、1992年7月31日に、同委員会の加盟国となっているのです。このことは、北朝鮮が、すんなりとアジア開発銀行のメンバーとなる可能性を示唆していると言えましょう。アジア開発銀行の大口出資者は、アメリカと並んで日本国であり(15.7%)、また、歴代日本人の方が総裁を務め、現総裁は、黒田東彦氏です。日本国政府が、懸命に経済制裁を継続しながら、アジア開発銀行を通して北朝鮮に融資を行うとすれば、自ら経済制裁の抜け道を作るようなものです。

 北朝鮮は、国連憲章に違反する行為を繰り返してきており、アジア開発銀行が、北朝鮮への融資を承認しなくても、何らの問題はないはずです。日本国民は、アジア開発銀行に対しても、北朝鮮の加盟の拒否、あるいは、融資の不承認を強く訴えるべきと思うのです。

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