時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北朝鮮のミサイルがハワイに向かったら

 もし、北朝鮮のミサイルが、日本国を飛び越えてハワイに向かったとしましたら、日本国政府は、事実上、集団的自衛権発動の判断を迫られることになるのではないでしょうか。

 法的には、北朝鮮のミサイル飛来は”危険除去”とされ、自国領域に落下しなければ自衛権の発動対象とはならないようです(日経新聞本日付朝刊)。しかしながら、政府は、ミサイル防衛システム(MD)で迎撃すると宣言し、北朝鮮のミサイル発射を牽制しております。つまり、自衛権を発動する構えなのですが、もし、これが、アメリカ領域に向かうことが判明した場合、日本国政府は、上空を通過してゆくミサイルを見送ることができるのでしょうか。

 軍事同盟の信義を考えますに、日本国政府が、たとえ自国を狙ったミサイルではなくとも、迎撃せずに見過ごすとは考え難いことです。内閣法制局の解釈によりますと、集団的自衛権は、”あるけれども使えない”という曖昧なものですが、もしかしますと、北朝鮮のミサイル迎撃は、日本国が、集団的自衛権を試される機会になるかもしれないと思うのです。

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