時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

鳩山幹事長の発言は紛争を引き起こす?

 ブログ記事によりますと、民主党鳩山幹事長が”日本列島は日本人だけの所有物ではない”と発言したことが、波紋を投げかけているようです。この発言は、鳩山氏の”コスモポリタニズム”の現れなのでしょうが、むしろ、国際紛争の種を蒔いているかもしれないと思うのです。

 氏の発言を文字通りに解釈しますと、外国人であっても居住の事実があれば、その国の”所有権=領有権”を持てるということになります。しかしながら、国際法では、外国人、あるいは、外国人の民族集団が居住国に対して領有権を主張できるとする規定はありません。もし、これを認めるとしますと、移民を受け入れてきた国々では、国内各地で民族紛争が発生し、収拾がつかなくなるからです。また、鳩山氏の論理は、民族自決権とも抵触しますし、移民政策による他国の乗っ取りをも認めることに繋がりましょう。

 氏の発言は、外国人の地方参政権付与を推進することを目的としたもので、韓国における在韓外国人に対する地方参政権付与を事例として挙げたと言います。しかしながら、もし、”韓国は韓国人だけの所有物ではない”とし、在韓の日本人にも所有する権利があると主張したとしますと、かの地では、日本国以上にヒステリックな反応が起きることでしょう。国際協調主義の理想が、却って国際紛争を助長することがあることを忘れてはならないと思うのです。

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