時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

原発再稼働の判断はストレステストの合格では

 菅首相は、ストレステストの実施について、政府の統一見解を公表したことで、悦に入っているようです。発表された内容によりますと、経済産業省原子力安全・保安院の他に、内閣府原子力安全委員会も関与するそうです。法律上の最終的な権限は、経産相にあるそうですが、こうした込み入った手続きは、必要なのでしょうか。

 そもそも、ストレステストを作成した段階で、原発の安全性についての合格基準を設定されるものなのではないでしょうか。もし、テストの結果後に、安全基準を人為的に変えることができるならば、客観的なテストを実施する意味はありません。資格試験に譬えてみれば、合格ラインが試験実施の後で決められるのでは、認定権を持った審査官による恣意的な合格や不合格が、いくらでもあり得ることなります。つまり、合格ラインに到達すれば、自動的に承認されるべきであり、試験後の三段階とも言われる手続きは、ほとんど必要ないはずなのです。

 菅内閣は、わざわざ複雑な手続きを設けることで、原発問題を混沌化し、経済や国民生活を、さらに混乱させようとしているのではないでしょうか。 

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