時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

情報汚染問題-朝日新聞社には責任がある

 今日では、ネットの普及により、この独占状態は大幅に緩和されましたが、マスコミが、”第4の権力”と称されるのも、独占的に情報を発信できる位置にあるからです。この立場を考慮しますと、マスコミには、情報発信源としてのそれ相応の責任があるはずです。
 
 製品や食品などでは、汚染が発覚した場合には、製造販売した事業者の責任が厳しく問われ、消費者に謝罪した上で、リコールや回収、破棄などによって事態が収拾されます。事業者が、汚染された製品をそのまま放置すれば、消費者の信頼を喪失し、倒産しかねないからです。製品や食品においても”汚染問題”があるように、情報もまた、それが虚偽であったり、他者を害する”毒”が混ざっている場合には、当然に、それを流した側の責任が問われます。しかも、情報は、商品や製品とは違い、一度、流布されますと、人々の間の会話や情報交換を通して無限に広がる性質があります。汚染情報を流した側は、情報が流れ着いた末端に至るまで、誤りを正し、除染する義務を負うはずなのです。ところが、朝日新聞社の態度を見ますと、被害者を放置する無責任企業の態度と、何ら変わりはありません。
 
 これまで、日本国では、マスコミに対して汚染情報に関する責任を課しておらず、”虚偽を報じる自由”をも許してきました。自由には責任が伴いますので、今後、マスコミに対して、虚偽の情報を流した場合の対処を義務付けるべきではないかと思うのです。
 
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