時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

#軍事

移設中止なら普天間基地の存続を

昨日、名護市の市長に、基地移設反対派の稲峰進氏が当選しました。この結果を受けて、鳩山首相は、”ゼロ・ベース”での再検討を表明していますが、日米同盟の行方が危ぶまれるほど日米関係が揺れているなかで、日米合意の白紙撤回とも受け取られるこの発言に…

在日韓国人徴兵がもららす脅威

外国人地方参政権の問題が論じられるに際し、しばしば、数年後に韓国において在日韓国人を徴兵の対象に含める法案が施行されるとの情報が流されています。もし、この情報が事実であるならば、在日韓国人徴兵は、我が国にとって極めて危険な状況を招く可能性…

安全保障政策―一国主義への傾斜は安全か

我が国の歴史を振り返りますと、他国と同盟を結成したことはあっても、”同盟軍”という形態で戦争を行ったことは殆どありませんでした。第二次世界大戦も、独伊と三国同盟を締結しながら、結局は、単独で戦争を遂行しました。こうした経験が、普天間基地問題…

普天間基地県外・国外移設なら自衛隊の駐留を

民主党政府は、普天間基地を沖縄県外や海外に移設したとしたら、どのようなデメリットがあるのか真剣に考えたことがあるのでしょうか。メリットは、もちろん、沖縄県民の方々の騒音被害の軽減なのですが、デメリットの方は、沖縄を含めた日本国の防衛体制と…

沖縄米軍基地―騒音対策という解決方法

沖縄の米軍基地に対する反対運動では、基地周辺に居住しているの方々の騒音による健康被害が問題とされているようです。そこで、この問題の解決方法として、徹底した騒音対策も考えられるのではないかと思うのです。 (1)住宅の防音設備 騒音公害の専門家…

中国人民解放軍幹部の発言は脅かし?

東シナ海のガス田問題をめぐり、中国の人民解放軍幹部が、「うまく解決できなければ、小規模の衝突も考えられる」と述べたと報じられています(日経新聞本日付朝刊)。この発言、よくよくその意図を推し量ってみますと、もしかしますと、日本国に対する軍事…

田母神発言は事実調査から

田母神前空幕長が、広島平和記念式典は左翼運動と発言したことが、非難を浴びているようです。しかしながら、この問題、まずは、広島平和記念式典の参加者やそれを取り巻く状況の実態調査から始めるべきなのではないかと思うのです。 反核運動の担い手が、特…

周辺諸国の不気味な沈黙

つい数か月ほど前までは、中国の急速な軍拡や北朝鮮の核・ミサイル実験が、新聞紙上を賑わしたものです。去年までは、終戦の日である8月15日には、決まって韓国政府が日本非難の声明を読み上げるものですが、今年はそれもありませんでした。この周辺諸国…

国立追悼施設をめぐる大問題

近年、侍従の方の日記を根拠として新聞でしばしば報じられたように、昭和天皇が参拝をおやめになった理由は、東京裁判において”A級戦犯”の判決を受けた人々が祀られているからとする説があります。民主党は、誰もがわだかまりなく戦没者の方々を追悼できる…

終戦記念日に寄せて

今年で、国民に終戦を伝える玉音放送が流れた日から、64年を数えました。今日という日は、静かに戦没者の方々の御霊が、永久にやすらかであることを祈りたいと思うのです。 みいくさの ほむらにいのちの 消えゆきて み空の果てに 祈りよ 届かむ

F22が調達できない事態に備えて

米下院の有力議員の断念表明により、最新鋭のステルス機能を備えたF22プラターの生産中止が確定する見通しが我が国にも伝えられております。次期主力戦闘機として導入を期待していた我が国への影響は避けられず、F22なき防衛力の強化を急ぐ必要に迫ら…

恐るべき公安調査庁長官のモラル低下

昨日、元公安調査庁長官の緒方被告に、東京地裁から有罪判決が下されました。朝鮮総連に対して不動産詐欺を働いたとして、詐欺罪が適用されたそうですが、朝鮮総連が絡んでいるところに、我が国の公安体制の綻びが見られるのです。 そもそも、朝鮮総連とは、…

密約を認めて建設的な議論を

米軍の核持ち込みを認める密約の存在が明らかとなったことで、政府は嘘を吐いてきたとして、非核三原則に反するとして非難する意見も見られます。確かに嘘はいけませんが、今後、議論すべきは、日本国の安全保障を見据えた防衛議論なのではないかと思うので…

ピースボートは無防備を体験すべきだった

ソマリア沖への自衛隊派遣に反対していたピースボートが、その主張とは裏腹に、海上自衛隊の護衛艦の護衛を受けていたことが非難されているようです。ピースボートは、自らの主張を検証するためにも、無防備でソマリア沖を航行すべきではなかったのかと思う…

核の脅威から日本国を守る方法

中川前財務・金融担当大臣の”核には核を”の発言に対して、「非核5原則」を堅持する立場から、非難する声も聞かれます。しかしながら、中国のみならず、北朝鮮もが核保有国となる可能性があり、核の脅威は、我が国が直面する現実の脅威となっております。 も…

ミサイル発射誤情報―批難はまだ早い?

本日正午過ぎ、政府が北朝鮮からの”飛翔体”を報じたところ、それが5分後に誤情報とされたことが批難の的となっているようです。しかしながら、この誤情報に関しては、非難するのはまだ早いようにも思うのです。 なぜならば、第一に、たとえそれが誤探知であ…

北朝鮮の核爆弾小型化技術はどこから流れたのか

「国際危機グループ」という名のNGOの報告によりますと、北朝鮮は、既に核爆弾の小型化に成功しているそうです。核爆弾の製造よりも、爆弾の小型化はさらに技術的な難易度が高いと言われており、もし、この情報が事実であるとしますと、北朝鮮の核保有ととも…

ミサイル迎撃予算の増額を

防衛費の増額を主張しますと、とかくに”タカ派”として非難されるのですが、北朝鮮がミサイル実験を行うことがほぼ確実となった現実を考えますと、日本国政府は、ミサイル迎撃体制の構築を急がなくてはならないと思うのです。 我が国の防衛費に関しては、数年…

北朝鮮のミサイルがハワイに向かったら

もし、北朝鮮のミサイルが、日本国を飛び越えてハワイに向かったとしましたら、日本国政府は、事実上、集団的自衛権発動の判断を迫られることになるのではないでしょうか。 法的には、北朝鮮のミサイル飛来は”危険除去”とされ、自国領域に落下しなければ自衛…

日本国の核武装は表玄関から

中国が大量の核兵器を保有し、北朝鮮までもが核武装をしようとしてる状況にあっては、当然に、日本国も核武装を、という議論は起きるはずです。しかしながら、NPT条約がある以上、日本国が、一方的に核保有を行いますと、国際法違反の行為となってしまいます…

海自派遣反対者は戦争と治安維持の区別を

ソマリア沖への海上自衛隊の派遣については、憲法第9条を盾にした反対論も根強いようです。しかしながら、海賊退治という行為は、国権の発動としての戦争ではなく、治安維持行為であり、むしろ、日本国が、国際的な責任の一端を担う行為と考えられるのです。…

自衛隊は国際法上の軍隊か

すべての国家には自国を自衛する権利があり、これは、国際法においても認められている揺るぎなき原則です。自衛権が承認されているということは、当然に、この自衛権を発動する主体となる軍隊が存在せねばならず、自衛権⇒軍隊という構図は、憲法第9条におけ…

日本国はMDの開発・配備強化を

今年8月に起きたロシア軍のグルジア侵攻により、冷戦が崩壊したにもかかわらず、ロシアがソ連時代と変わらず覇権主義国家であることが明らかになりました。もう一つの隣国である中国もまた、改革開放路線を内外に宣伝しながらも、軍事拡張路線を放棄したよ…

A級戦犯のみ分祀する理由とは

靖国神社につきましては、A級戦犯の分祀論が唱えられており、分祀に賛成の意見も少なくありません。しかしながら、「平和に対する罪」であるA級戦犯を切り離す根拠は、実のところ、明確ではないと思うのです。 何故ならば、もし、「平和に対する罪」を問うな…

独立戦争の非暴力主義は防衛戦争には通用しない

インド独立に際して、独立運動の指導者であったガンジー氏が貫いた非暴力・不服従主義は、平和主義の理想として、今日でも高く評価されています。しかしながら、この非暴力主義は、植民地が宗主国から独立するに当たって、戦争ではなく両者の交渉によって解…

日本国の命運を担うミサイル防衛システム

本日、米ハワイ・カウアイ島で、海上自衛隊のイージス護衛艦「こんごう」によるミサイル迎撃実験に成功したとの報が伝えられました。実戦配備には、費用対効果の考慮と集団的自衛権に関する憲法上の解釈問題があるとされていますが、ミサイル防衛システムほ…

国民には国家を防衛する義務がある

最近、宮崎県の東国原知事が、青少年教育の方法論を中心に徴兵制擁護論を展開し、話題となりました。この発言については謝罪が表明されているようですが、はたと立ち止まって考えてみますと、国民の防衛義務について、これまで、まっとうな議論がなされてこ…

憲法第9条は偽善

今月15日、横田めぐみさんが北朝鮮に拉致された日から、30年という月日が経つことになりました。学校からの帰宅途中に忽然と姿を消して以来、今日に至るまで再びめぐみさんと会うことができないでおられるご両親、そうして、かの地で囚われの身となって…

ミサイル防衛システムは国際秩序を変える

リアリストは、国家間の関係は、軍事力、つまり軍事バランスによって大きく左右されるという見方を採ります。このリアリストの見解に否定的な方もおりましょうが、一方、この見方が、全てとは言わずとも、現実の一面を描き出していることもまた確かです。 こ…

人類の平和への道は国境確定から始まった?

人類の歴史を振り返りますと、戦争の最大の原因が、土地争いにあったことは容易に見て取ることができます。人間の集団が未だ一定の地域に定住せず、どこへでも行くことができた時代には、戦争は、必ずしも倫理的に非難される行為ではありませんでした。むし…